近年、学級崩壊 という言葉を耳にする機会が増えています。学級崩壊、学年崩壊、学校崩壊。最近では、大学などの講義でこれらについて学ぶことも増えているみたいですね。
教師を目指す皆さんは、学級崩壊についてどのように思っていますか。
「まさか自分のクラスでは起こらないだろう。」「普通にしていれば大丈夫。」「何となく不安。」
このように、具体的なイメージがつかない人が多いのではないでしょうか。学級崩壊の大変さは、経験しないと分かりませんからね。
では、なぜ学級崩壊は起こるのでしょうか。
答えは、子ども達に尊敬されていないからです。子ども達の信頼を失い尊敬されなくなると、あれよあれよとクラスが崩れていきます。
それでは、どのようにすると子ども達の信頼を失い学級崩壊が起きてしまうのでしょうか。今回は、学級崩壊が起こる教師の特徴について見ていきたいと思います。この特徴に1つでもあてはまる人は、要注意です。
①生徒指導ができない
若手の先生が1番気をつけなければならないのが、これです。子ども達に嫌われたくない、人気のある先生になりたいと考え、生徒指導ができない人がいます。
また、学校の先生を目指している人は基本的に学生時代も優等生タイプが多いです。
真面目で学級委員長や生徒会役員などをやり、褒められて育ってきた人が多いですね。学校の先生に叱られた経験も少ないと思います。
自分が叱られてこらかったので、どんな場面でどのように叱れば良いのか分からないという人もいます。
生徒指導ができず子ども達のご機嫌取りをしてしまうと、子ども達は先生が自分たちより下の立場だと思うようになります。
どんどんワガママになり、「これじゃマズイ。」と思った頃にはもう手遅れということも少なくありません。
また、子ども達は褒められたいと思っている一方叱られたいとも思っています。悪いことをしたときにきちんと叱るというのは、その子のことをちゃんと見ているというメッセージにもなります。
さらに、生徒指導ができない先生だといじめられるのではないかと不安を抱えている子や何か悩みを持った子が、安心して学校に来られなくなります。相談しても、何も解決してくれませんからね。
生徒指導ができないと、このような子達からも信頼を失ってしまうのです。自分では優しくて人気のある先生を目指しているのに、いつの間にか「あの先生なんかウザイよね。」と嫌われていくのです。
ワンポイントメモ !部活動の指導も要注意
生徒指導ができないのは、部活動にも大きな影響を与えます。若手の先生の場合、やったことがない運動部の顧問をする機会がとても多いです。
ただでさえやったことがなくて何をどうすればわからないのに、生徒指導もできないとなると子ども達だけでなく保護者の信頼も一気に失います。要注意です。
生徒指導ができないのは、部活動にも大きな影響を与えます。若手の先生の場合、やったことがない運動部の顧問をする機会がとても多いです。
ただでさえやったことがなくて何をどうすればわからないのに、生徒指導もできないとなると子ども達だけでなく保護者の信頼も一気に失います。要注意です。
②決断力がない
「先生、これはどうすれば良いですか。」「次何をすれば良いですか。」「○○をやりませんか。」
学校の先生をやっていると、子ども達からのこのような質問が毎日飛んできます。
このような質問に対し、「ええと、どうしようかな。」「うーん、どうしたら良いと思う?」などと答えてはいけません。一気に信頼を失います。
子ども達がどうすべきか先生に指示を仰いでいるのに、答えが出てこなければ当てにされなくなりますよね。「この先生に聞いても無駄だ。」と思われ、尊敬されなくなっていくのです。
③他の先生方とコミュニケーションが取れない
学校では、先生同士の連携・コミュニケーションがとても大切になります。自分のクラスの情報だけでなく周りのクラスや子どもの情報を共有し、連携して指導や支援を行っていく必要があるからです。
しかし、中にはこの連携やコミュニケーションが取れない先生もいます。残念ですが、このような先生は生徒指導やクラス経営がうまくいきません。
大人同士でも上手にコミュニケーションが取れない人が、子ども相手にうまくやっていくのは厳しいですよね。職員室でも浮いてしまいます。
④いつも同じ指導しかできない
生徒指導 は、教師に必要なスキルです。①に書いたように生徒指導ができないのは大問題ですが、同じくいつも同じ指導しかできないのも問題です。
生徒指導は、子どもに合わせて臨機応変に変えなければなりません。いつも同じスタイルの指導しかできないと、その指導が通用しない子や合わない子がいた時に対処ができなくなってしまいます。
また、何かあったときに毎回同じ指導しかできないと、「またこの話か。」「はいはい、何回も聞きました。」「ウザイな。」とどんどん子ども達の心に響かなくなってしまいます。
すると、子ども達から尊敬されなくなってどんどん子ども達の心が離れていってしまうのです。生徒指導の手段や話術は、たくさん持っているに限ります。
野球で例えると、生徒指導は子ども達との心のキャッチボールです。
例えば、ガツンと叱ることしかできないとなると球種は速い「ストレート」だけということになります。その「ストレート」を受け止めることができる子にとっては良いですが、捕れない子もいますよね。
その子どもは速い「ストレート」を受け止めることができませんが、あなたが「ストレート」しか投げられないとなるとどうでしょうか。指導がうまくいかなくなってしまいますね。
ガツンと叱る「ストレート」だけでなく、優しく諭す「スローボール」や自分で何が悪いのか考えさせる「カーブボール」、外堀を埋めて確実に相手の心を落とす「フォークボール」といった様々な球種があることで、その子により適した指導ができるようになるのです。
初めから様々な指導法を身につけておくのは難しいですが、教育実習や採用後の最初の1年で積極的に学んでいくようにしましょう。
⑤人のせいにする
教師をやっていると、ごくまれに自分の非を認められない人がいます。何か問題があってもいつも人のせいにして逃げる人ですね。
叱られたくないという心理からそのようにしてしまうのでしょうが、これはいけません。いつも他人のせいにしていては信頼されなくなります。
クラスで何か問題が起こった時、保護者に事情や状況を話さなければなりません。
このような時、「ぼくはちゃんと指導していたのですが…。」「子ども達が勝手に…。」などと人のせいにしたら、一発で信頼を失います。保護者の信頼を失うと、生徒指導もうまくいかなくなります。
残念なのは、このようなタイプの人は信頼を失って保護者から文句が出ても、「あの親が悪い。」と保護者のせいにしてしまいます。悪循環ですね。
いつも他人のせいにしているのでクラス経営も授業も生徒指導も全く改善されません。自分は悪くないと思っているので、成長することもできません。
いつまで経っても新任の先生と同じかそれ以下の評価がされ、「あの先生は…。」と職員室でも煙たがられるようになります。
⑥クラスや学校の決まりを守り通せない
学校には、さまざまな決まりがありますよね。学校の決まり、学年の決まり、クラスの決まり…。
新学期が始まると、教師はまず初めに子ども達に決まりを教え、それを徹底させなければなりません。クラスの秩序を保ち、より良いものにしていくためには最初が肝心ですからね。
しかし、中には学校や学年、クラスで決めた決まりを守り通せない先生がいます。
不良っぽい生徒が決まりを守っていないときに指導ができない、クラスの決まりをコロコロ変えてしまう、先生自身が決まりに従っていない。
このようにクラスや学校の決まりを守り通せない先生のクラスは、どんどん崩壊していきます。
決まりを無視するのは当たり前で、授業中もうるさく宿題の提出率も悪い。給食の残飯は増え、教室はゴミであふれる。決まりを徹底できないと、先生への信頼や尊敬は瞬く間になくなってしまうのです。
⑦打たれ弱く情緒不安定
学校は戦場です。毎日、子ども達相手に指導や支援を行っていかなければなりません。
例えば、生徒指導は1回やっておしまいというわけにはいきません。相手は子どもです。1回話をしただけで、問題行動を起こす生徒がスッと心を入れ替えて模範的な生徒になるなんてことはないからです。
その際、子どもからウザイだのキモイだの言われることも多いでしょう。しかし、それにめげてしまってはいけません。教師には、学校という戦場で戦い続けるだけのタフさが必要なのです。
そのため、ストレスを抱え込みがちで情緒が安定しない人は先生としてやっていけません。生徒指導や保護者対応に悩み、苦しんでしまいます。
大きなストレスを抱えた状態では、生徒指導もうまくいきません。負の悪循環に陥って、クラスも先生の心も崩壊していってしまうのです。
⑧話が面白くない
あなたは、中学・高校・大学等で話の面白くない先生に出会ったことはありませんか。授業がつまらない、ショートホームルームでの先生の話がつまらない。
そのような先生の授業では、居眠りや手紙の交換をしている生徒がいるものです。
そして、これは授業崩壊や学級崩壊へとつながっていきます。最低でも、子ども達を笑わせたり教師の方へと注目させたりする話術は必要なのです。
⑨その教科への知識が不足している
教師として子ども達の前に立つ以上、その教科に対する高い専門性を身につけていなければなりません。しかし、中にはその教科に対する知識が不足している先生がいます。
授業中大切なところを押さえきれなかったり、子ども達から出る素朴な質問に答えられなかったり…。
このように、専門的な知識のない教師はどうしても授業力が低くなってしまいます。これでは、教育のプロとして信頼・尊敬されないのも無理ないですね。
教師が子ども達の心を掴むためには、まずは面白くて分かりやすい授業が必要です。授業力が低くてもうまくいくほど、教員の世界は甘くありません。
いかがでしょうか。これが、学級崩壊が起こる教師の特徴 になります。
この9つの項目に1つでも該当した人は要注意です。
「きっと何とかなるだろう。」と甘く考えている人は、そもそも教員採用試験に合格できません。たとえ合格できたとしても、クラス経営がうまくいかず苦しむだけです。
自分を見つめ直し、自分に不足しているものを補っていく努力をしていきましょう。
まとめ
・子どもに尊敬されなくなるとクラスは崩壊していく。
・学級崩壊を起こす先生にはいくつかの特徴がある。
・教師を目指す人や若手の先生は特に生徒指導力を磨くと良い。
・子どもに尊敬されなくなるとクラスは崩壊していく。
・学級崩壊を起こす先生にはいくつかの特徴がある。
・教師を目指す人や若手の先生は特に生徒指導力を磨くと良い。
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